粒高は相手の回転の影響を比較的受け難いラバーでもあるのですが、相手のボールに回転によってラケット角度が微妙に違っています。
しかし、基本のラケット角度があります。
それがやや上向きの約12時33分のラケット角度のイメージなのです。
すなわち粒高ラバーでのレシーブとブロックの基本は、少し上向きの12時33分のラケット角度でラケットを前に出すことです。
ラケット角度は状況によって違ってきますが、それでも斜め下へのプッシュでわずかにラケット角度を微調整する程度です。
このラケット角度でのレシーブやブロックの練習を通じて、ボールがネットすれすれに入るようになることです。
このラケット角度での返球からボールの飛び具合を感じとり、ラケット角度とプッシュの方向を修正していくことで、粒高プッシュ打法は確実にマスターできます。
粒高プッシュ打法では出来るだけ手首を使わない方が安定します。
粒高の基本を習得するために、次の3つのサーブをレシーブする練習をおすすめします。
相手のボールの回転に応じた粒高のラケット角度の基本が自然に身についてきます。
このレシーブ練習は、基本の粒高打法の感覚を身につける観点から、全て体の中心でボールをとらえることです。
1.ドライブサーブを粒高でレシーブする練習
12時33分のラケット角度をボールに向けて真っすぐ前に押すだけで、ネットの上に向って真っすぐ飛んで行きます。
強烈なドライブサーブには角度は垂直に近くなることもありますが、基本は12時33分と考えて大丈夫です。
このレシーブで相手コートで下回転になっています。
状況に応じてラケットをかぶせながら前に振るハーフボレーで返球することもできますが、この場合にはナックルボールになっています。
2.下回転サーブを粒高でレシーブする練習
基本は同じで、12時33分のラケット角度からボールの下にラケットを入れる感覚で、前に突くレシーブでネットすれすれに入ります。
サーブが良く切れていればそれに応じてボールの下を鋭く突き返す感じになります。
ボールは相手コートで上回転系に変化しています。
3.ナックルサーブを粒高レシーブする練習
12時33分のラケット角度を基本に、やや上から斜め下に突くレシーブです。
ナックルは上から斜め下でないとボールはオーバーします。
タイミングよく斜め下に抑えるように突くレシーブです。
ボールはナックルのままです。
卓球のボールを回転させる打法として、上回転はドライブ打法、下回転はカット打法、無回転はプッシュ打法という感じで区分できます。
裏ソフトや表ソフトではどんなボールにも上記の打法で返球できますが、粒高ラバーでの基本は確実性の高い1.プッシュ打法、2.カット打法で、ドライブ打法は不可能に近く、攻撃時は回転の少ない3.ミート打法になります。
1.粒高のプッシュ打法
相手の上回転にも下回転にもナックルにも対処できるのが粒高のプッシュ打法です。
相手のボールの回転状況により若干ボールをとらえるラケットの角度がわずかに違うだけです。
だから、粒高ブロックマンは基本のプッシュ打法を習得することです。
できるならば前陣だけでなく中陣からのブロックも大事な技になってきます。
後は基本の応用ですから、カットや粒高攻撃など幅の広い技術へと進化していきます。
2.粒高のカット打法
粒高をバック面に貼っているカットマンは少なくありません。
粒高でカットする感覚は、通常のラバー(裏ソフトや表ソフト)と大きな違いはありません。
しっかりラケットを引きつけて切り込んでいけばいいのですが、ややラケット面を垂直気味に立てることです。
通常相手のドライブ攻撃をカットするときは、上から下か斜め下に切り込みます。
しかし粒高ではやや前方にラケットを運ぶ感覚でカットすれば、相手のドライブに対して切れのいいカットが可能です。
粒高ではカットするとき手首を使って切り込む感覚ではなく、いかに最適なラケット角度をボールに向けるかが大事です。
手首を使うとそれだけラケットヘッドのスピードが増して切れたカットになりますが、最適なラケット角度を乱すことが多くなります。
しっかりラケット面をボールに向けてボールをとらえるカットがコントロールをよくします。
3.粒高の攻撃はミート打法
粒高ではボールをすり上げるドライブ打法は困難です。
困難というより無理です。
攻撃時はミート打法でラケット角度は垂直と考え、「コンパクトなバックスイングから弾くように打つ」ことです。
しかもできるだけ頂点をりきまず打つことです。
粒高の攻撃で自らはボールに回転はかけ難いので、すり上げや大振りは禁物です。
粒高には粒高ソフトと粒高一枚がありますが、攻撃にはスポンジのある粒高ソフトが向いています。
粒高一枚で攻撃するときは、フルパワーでなく、70~80%で確実性を重視した方がいい結果が出ます。
これは粒高で攻撃するとナックル性のボールになりますが、その攻撃のフォームとボールの回転のギャップから、ブロックするときのラケット角度が違ってネットを越えないことが多いからです。
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