ショート打法には、シェークでは比較的容易にできるふたつの基本的な打法があります。
1. ラケットをややかぶせ気味にして上回転をかけるハーフボレー
2. ラケットを垂直に構えそのままラケットを前に突き出す上回転の少ないショート打法
以下のペンのショートの写真は、卓球の専門誌「卓球王国」の了解を得てアレンジしました。
モデルは、健勝苑の「野平直孝」選手です。
このバックのショートは、普段指導している構えや打ち方が同じフォームなのです。
基本的なショート打法ですから、初心者だけでなく参考にしていただきたいと思います。
ここでもバックは体の正面で当てて返す「ショート」から始めるといいと紹介されています。
この基本のショート打法で相手のいかなるドライブ攻撃にも対応は可能です。
相手のドライブの状況に応じてラケットの角度と打球点に注意すれば、コントロールのいいショートになります。
特にラケットの真ん中でボールをとらえることができれば、ミスは極端に少なくなります。
上記の基本のショート打法を発展させて、次のような変化性のショートも可能です。
特にペンを前提とした4つのブロック・ショート打法についてコメントします。
(考え方はシェークにも適用可能)
「ナックルショート」あるいは「プッシュ性ショート」と同じ意味合いですが、ラケット面を垂直かやや上向きに構えて上から前方下にプッシュするショートです。
このプッシュするラケットの角度を作るコツは、親指に力を入れないで軽く添える程度(あるいは親指は曲げないで上方に立てることもある)にし、人差し指でラケットの角度を保持する感じで前下に突き出せば、ナックル性のプッシュショートになります。
横回転ショートの基本形は、ショートの瞬間にグリップの方を前に突き出すことでボールに横回転をかけるショートです。
このショートは、グリップするときの親指にカギがあります。
ペンのラケットを真横にした時の親指は上にありますね。
この親指を真っすぐにした感じで、やや人差し指への力加減を意識し、グリップ部を前に出すつもりで練習していると横回転ショートはマスターできます。
普通はショート打法は脇を閉めて突き出しますが、この横回転ショートは状況に応じて肘を右側に開いてグリップ部を斜め上方向に出す方がボールの曲がりが安定もよくなります。
この練習では、体の中心でボールをとらえ、相手のフォアサイドにショートする練習でコントロールをつけていくことです。
上記の横回転ショートは、左横回転系のショートですが、ラケットを横にして先端を前にねじ込むようにしたショートは右横回転系のショートになりますが、ここでは省略します。
シェークでは人差し指には力を入れず、ラケットの裏面の親指の支え具合を意識してグリップ部を横方向に引く感じとなります。
「相手のドライブをストップする打法」はフォアでもバックでもできますが、ラケットを上から下にボールの後面をなぜるように軽く短くカットする感じでストップし、相手のボールの勢いを止めて返球する技です。
ボールに当てた瞬間に軽く引くケースもあります。
相手が中・後陣からドライブ攻撃して台のネット近く(台の半分より前の位置)にバウンドしたときに、有効なブロックと言えます。
このドライブへのストップの練習は、練習相手に台より2メートル程度下がった位置から、ドライブ系のトスをしてもらい、バウンド直後のボール(ネットの高さよりやや上)をラケットで軽く上から下にしてとらえる練習をおすすめします。
バック側のストップは踏み込む余裕がないケースが多いのですが、フォア側でのストップは利き腕の足を軽く前に出してストップする練習をしておけば、実戦でも有効になると思います。
同じように相手のドライブをストップでなくカット打法でブロックする「カットショート」があります。
台の後方へドライブ返球されたときは、このカットショートが適切なブロックとなります。
バックへ攻撃されたときよりも、フォアへ打ち込まれたときのとっさの技と言えます。
この「カットショート」は、前陣でボールを体の右横でとらえ、上から下に垂直的に降ろす打法です。
バック側には裏面カットショートが良いが省略します。
フォア側に軽く右足をすらして動いて前陣でカットすると考えてもいいかもしれません。
このときのラケットの振りは、できるだけ小さい方が安定します。
「カットショート」は普段のフォア打ちのラリー練習のときに、前陣でカットして返球する感覚で練習すればいいのです。
● ショート打法の基本と発展技
● ショートは瞬間の技
● 終局のショートはスマッシュ級パワー
● フォアサイド攻撃をショートで返球
● バックハンド(ドライブ)の基本
● バックハンドの奥義を体得しよう
● 腰を使わないバックハンド練習法
● ペンのバックハンド早期マスター法