いちかばちかの窮地における究極の一本という状況があります。
「こちらも相手も緊張極まりない状況での一本」ですから、5セット目の 10対9 のような状況です。
一本取るか取られるかで、その勝敗が決する大事な一本です。
当然実力も拮抗しているわけですから、どちらとも緊張が極度に達している状況にあります。
このときサーバーは、慎重に自信のあるサーブをすることになります。
しかし恐る恐るサーブすることなく対峙しなければなりません。
大方の人は小さくカット性のサーブになるケースが多くなります。
しかし経験から言うと、相手が一番いやなサーブを大きく出すことが有効ですね。
ロングサーブは打たれやすいのですが、開き直って相手にレシーブを打たせる作戦をとるのです。
すなわち、バックサーブを自コートの中央付近から、相手のフォアサイドに「さあ打って下さい」とばかりに大きく横回転のサーブを出すことが効果的です。
相手は極度に緊張し手首が固くなっています。
この場合、回転が掛かっているボールをドライブでコントロールよくレシーブするのは難しいのです。
緊張すれば思うようにラケットが振れません。
大方は回転に負けてエンドラインを超えるケースが多くなります。
あるいは安全なレシーブとして軽くレシーブしてくることも想定しておくことです。
通常のサーブでは、バックサーブを台中央から相手のフォアサイドに出すケースは少ないものです。
だからこそ、窮地のときの一本として残しておくことが有効なのです。