しゃがみ込みサーブは、ボールを投げ上げしゃがみ込みながら出すサーブです。
しゃがみ込みサーブには、下回転サーブもありますが、変化と威力という観点から横回転サーブが主流です。
横回転サーブには、ボールの右サイドを切り込む左横回転系サーブと、ボールの左側を切り込む右回転系サーブをどちらを出すか分からないように出すことで、このサーブがより有効になります。
そして同様のフォームから、右横回転か左横回転かカット性か上回転性か、あるいはナックル系か、サーブを出すコースも考えると、サーブパターンが多様になり、レシーバーがサーブを予測することが難しくなります。
しゃがみ込んで出すサーブなので、足腰の負担は想像以上にかかります。
いつもいつもしゃがみ込みサーブを出すには、体力の消耗からも無理が生じます。
だからここぞというときに出すサーブとして、しゃがみ込みサーブを練習しておくことです。
このサーブをマスターするには、まずボールの右側を切り込む左横回転系サーブを出せるように練習することをおすすめします。
1. 構えて
2. ボールを投げ上げ
3. ボールの斜め上を切り込み
4. フィニッシュ
3.のところでボールの上をする感じで横上回転(右横回転)になります。
3.のところでボールの後や下を擦れば、横回転の入ったカットサーブ(横下回転サーブ)になります。
また、王子サーブ(愛ちゃんのサーブ)は、3.のところでラケットのバック面を使ってボールの左側をする右横回転サーブを思っていいと思います。
1.しゃがみ込むタイミングにボールを少し高く投げ上げ
2.ボールの右上を丸く切り込む感じにします。
(ボールの上を切り込む感じでも実際にはやや横を切り込んでいます。)
3.そして、同時にしゃがみ込んでいきます。
最初からこのサーブのフォームは難しいので、練習は中腰スタイルでしゃがみ込んだままボールを投げ上げてラケットを振り込んで出すサーブ練習から入り、ステップアップしていく方法もあります。
ボールの右横でなく、上部を切り込む感じで練習することが大事です。
右横上部をしゃがみながら切り込むと右横上回転サーブ、真横を切り込む感じで右横回転サーブかしゃがみ込むことで横下回転サーブになります。
このしゃがみ込みのスタイルは、やや左足を前に出して中腰で構えるのですが、腰に負担がかかります。
そのためスクワットで足腰を鍛え、しゃがんで立ち上がることに慣れておくことが大事です。
ボールの右横を切り込むことで、ボールは左にカーブします。
ボールの左側をラケットのバック面で切り込むサーブで、王子サーブが代表的なイメージです。
普段から相当に練習しないと、ラケットの構え、手首の反らし、ラケットの振り込みをマスターすることはできません。
この構えのイメージは、
1.ボールを投げ上げ、ラケットの先端を上にして、さらに手首を反らして構えます。
2.そこからバック面(人差し指のある面)でボールの左横上を肘を中心にしてやや丸く切り込み
3.しゃがみ込んで出すサーブです。
(これでボールがシュート気味に曲がります。)
バック面では切れが悪いので、フォア面でしゃがみ込みサーブを出すほうがいいのです。
それには、ラケットを人差し指と中指で挟むようにグリップします。
中指のラケット面が裏ソフトになり、投げ上げたボールが顔の右側に付近に落下したときボールの左側を切り込みながら、しゃがみ込むサーブです。
そしてラケットを反転するのですが、人差し指を右側にくるりと回せば簡単に反転でき、通常のフォア面は裏ソフト、バック面は表ソフトかツブ高に戻っています。
王子サーブを出す福原愛選手のグリップは、人差し指と中指でラケットを挟んでグリップしています。
裏面の裏ソフトを使って王子サーブを出し、そこからラケットを反転しています。
裏面の表ソフトより表面の裏ソフトの方が切れがいいからです。
シェークでは、人差し指を立てて、右にクルリと回せば簡単に反転できます。
またペンでも親指を外せば容易にペンに持ち替えることができます。
「左横回転系サーブ」「右横回転系サーブ」を完璧にマスターするのは大変です。
特に「右横回転系サーブ」はボールの左側を薄くバック面で切り込む技なので、コントロールが難しいのです。
しゃがむタイミングが悪いとミスすることも多くなりますから、サーブとして完成するには基本のしゃがみと立ち上がりを体得したうえで、繰り返しこのサーブを練習する以外にありません。
しゃがみ込みサーブ、その延長線上にある王子サーブに限らず、意外性に富んだ特殊なサーブは、いかに相手を惑わすようなサーブに進化させるかということがポンントです。
こうした特殊サーブは、日々練習に精進することでいつか花開くサーブになるものです。
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