守備型のカット主戦の者との試合では、カット打ちに安定感がなくてはなりません。
いかにカット打ちがうまくても、カットを打ち抜くことは容易ではありません。
そのカット打ちの奥の手が、ループドライブとして開発された技です。
ループはカット打ち以外にいろんな応用がありますが、ここではカット攻略法としてのループを紹介します。
ループをマスターすると、カットに対して極めて有利に試合を展開できます。
強烈な回転でカット打ちとなり、めったなことでは反撃されません。
またカットも浮いて返ってきます。
そこが狙いでもあります。
ループで浮き上がったボールをスマッシュすることが、ループドライブの最大の武器でもあります。
ループドライブで浮かせる。
そのボールをスマッシュする。「体勢を崩さない」これが大事です。
ループドライブとは超上回転系ドライブであり、ボールのスピードはそれほどではありません。
しかしボールに激しい上回転をかけるため、腰をためて下から真上に垂直方向に少し伸び上がる感じのドライブ打法です。
ひざが完全に伸びきっては体勢を崩すことがありますから、これには注意する必要があります。
ラケットは利き腕の方の頭上まですり上げる感じになります。
そのためボールはネットよりはるかに高く山なりで相手コートに入っていきます。
だからこそループというわけです。
現状ではカットの主戦の人が少ないので、練習相手がいないときはツッツキをループドライブして練習すれば、十分にループドライブの技は身につくと思います。
ループドライブは、裏ソフトラバーによる安定したカット打ち攻略法として開発された優れ技です。
事実かどうかは不明で確証はありませんが、昭和34年前後にループドライブを開発したという当時、関東の大学生だった高校の先輩が、母校の高校に卓球の指導にこられた記憶があります。
頂点前のボールをねらってラケットをかぶせて水平方向に振り抜くドライブ打法の強打でも十分に入ります。
また、ラケットをかぶせ軽く前に出して当てるだけでも入るポイントがあります。
ショートの構えでラケットをかぶせ気味にし、ボールをラケットに当てた瞬間にラケットをわずかに自分の方に引く感じでブロックすれば、ループドライブの勢いを消してうまくコントロールすることができます。
2. 3. の打球点はバウンド直後が基本です。
ペンの人の場合にはバックへの攻撃に対してはラケットをかぶせることが難しいものですが、脇を閉めラケットを構えるやり方や、親指を立てる感じでラケットをグリップするやり方もあります。
自分のやり方を見いだしていくことが大事です。
練習次第で自然体で構えができるようになります。
上記のループドライブの対処法がありますが、40mmボールになってからはループドライブを 1. のようにカウンター(ドライブ)で強打することも可能になっています。
ループドライブはトップスピンは最高ですが、スピードは大したことはありません。
バウンド直後をしっかりラケットをかぶせ、水平方向に振り抜いてカウンターを狙うことも可能です。
ループドライブのボールの状況に応じて瞬時に対処するためにも、1.のドライブで強打する練習や、2.のラケットを軽く前に出すブロック練習、3.の当てて引くブロック練習やカウンタードライブなども普段からやっておくと、体が自然に反応するようになります。